◆ネイル関連NEWSコーナー◆

NAILS(2001年3月号/P62-76)
Braking into Retail
サロンで小売を始めよう!


サロンビジネスの成功の鍵はリテイル(小売)にあるとよくいわれますが、成功させるためにはただ空いている棚に商品を置けばいいというわけではありません。
サロン内での小売に成功すれば、物販が売上げの約40%を占めるまで伸びると言われています。これを売上げで考えると、今の売上げが7割近くも増えるということです。商品を置くだけで約7割アップこれは大きな魅力です。この準備と計画について話していきましょう。

まず、小売用商品をオーダーする前にサロンの中のどれ位のスペースを小売のスペースとして使うか、まず決めましょう。その小売のスペースの中には、商品を置く棚、人々が商品をとって試してみる場所、そしてレジなどが含まれます。
専門家にアドバイスを聞いてみましょう。カリフォルニア州ニューベリーパークにあるIDEAビューティーサロン&スパコンサルティングのリサ・ゴールドスタインによると、サロン全体の約25%のスペースを小売に使うのが望ましいとのこと。この程度のスペースで始めることが一番効率的で、しかも、本来のサロン業務に支障をきたさない。そして、もし小売が動き始めたら、その割合はどんどん拡大していけばよいとアドバイスしています。
多くのサロンが一角に小売コーナーという形で設けていますが、なにもまとまった場所を取らなくても、レジ周りやネイルテーブルの周りの小さな空きスペース、お客さんの待合い場所の一角など、サロン内のいろいろな所にディスプレイ棚などを散らばせて小売をすることも可能です。ある頭の良いサロンでは、トイレの中に除菌ハンドクリーナーとネイルブラシをディスプレイして売っていました。壁に簡単な商品の説明と価格が貼っているだけで、そのような事も可能なのです。

また他のコンサルタントは、小売をする場所の大きさを決めるには、1平方メートルあたりどれ位利益があるかで考えるべきだと言っています。
この方法を始める前に自分のサロンが何平方メートルなのかということを調べます。これは簡単に縦×横でわかります。例えば、あなたのサロンが縦5mで横2mなら、縦×横で10平方メートル。そのうち20%を小売スペースにあてるとしたら、2平方メートルとなります。このとき注意しなければいけないのは、サロン収入の中心となるのはやはり施術サービスの部分とだということ。そのため、あなたのサロンがとても小さいサロンであれば、月の目標額に到達するために必要な人数のネイリストを配置し、働く人たちが支障無いスペースをまず確保することが先決。もし、あなたのサロンがゆったりとしたスペースがあって、そういう心配するがないのなら、初めは大体20%〜25%のスペースを小売として使うのが適当でしょう。
まず、1平方メートルあたりの売上目標を決めましょう。このとき期間軸は、月単位なのか、4半期単位なのか、年単位なのかも決めて、一度決めたらその時間軸で売上を追っていきましょう。もし、売上帳簿や在庫表などを月単位で締めているなら、それにあわせるのが適当でしょう。
1平方メートルあたりどれ位の売上がありか知るためには、まず、その商品のディスプレイがどれ位のスペースをとるのかを知らなくてはいけません。そして、例えば月単位でその商品がどれ位売れているか、そして、それをそのディスプレイが寡占している大きさでわかります。すると1平方メートルあたりの売上が出てきます。この売上は、あなたがサービスを行っている1平方メートルあたりの売上より上であることが望ましいです。なぜなら、サービスを本来するためのスペースをわざわざ小売スペースにしているのですから。
このような分析は、サロン全体の売上がより少ないスペースで効率よくあがっているかということがわかるようにもなります。
もし、小売スペースとして2平方メートル使って、月に5万円を売り上げたとしたら、月の1平方メートルあたりの売上は2万5千円となります。
初めは、月の1平方メートルあたりの売上目標も現実的な数字にしておいて、後でどんどん上げていくように努力するのがよいでしょう。その方が、目標を達成する喜びを味わえるし、やる気も失いません。
いろいろな商品には、いろいろな形のディスプレイが付いています。まず、どの様なディスプレイがあるのか、壁にかけるタイプか、レジ周りに置くようなタイプか、待合いスペースの片隅に置けるようなタイプか、いろいろなものを見て自分のサロンの小売スペースとマッチしたものを選ぶことが大切です。なにも、初めから沢山のものを仕入れる必要はなく、たとえばネイルストレングスナー1種類でも、ハンドクリーム1種類からでもOKなのです。

<商品を選ぶ>
実際にどの商品を小売するか決めるときに参考にしてほしいチェック項目がいくつかあります。

1.そのブランドは、自分のサロンイメージに合っているか?
  中心となる客層が、10代〜20代の若い子なのに高額なエナメルを置いてもなかなか売れないも
  の。また、30代以上の落ち着いたお客様中心のサロンで、ラメのきつい流行色のエナメルを沢山揃
  えても・・・。ナチュラルネイル&ハンドケア商品の方がお客様のニーズに合っていて買って頂ける
  可能性も高くなるでしょう。

2.その商品を取り扱っている業者はどこなのか?その業者はアフターケアをきちんとしてくれるか?
  小売というのは、継続的に行って初めて結果がですもの。初めはなかなか上手くいかなくて当たり
  前。そんな時に、その業者があなたにどのような救いの手を差しのべてくれるか?は、とても大切な
  ポイント。売れるためにはどうしたらよいかのアドバイス、ディスカウントの仕方など、あなたがま
  だ経験していないことでもその商品を売りつづけている業者なら知識があるはずです。

3.その業者はサロンスタッフに商品知識教育やその商品を売るためのセールス教育をしてくれるか?
  もし、あなたのスタッフが小売の経験が無ければ、せっかくの仕入れたあなたの小売商品は、埃をか
  ぶってしまう可能性は大。そんな時は、業者にスタッフ向けのセールスセミナーをやってもらわなけ
  ればいけません。きちんとした商品知識、そして、確実にセールスにつながる言葉選び。それらを学
  んで こそ、仕入れた商品は売れるのです。

4.その商品はサロン内でも使えてお客様でも使えるものか?
  「この商品は良いですよ」という言葉より、強くお客様の心に響くのは、その商品をネイリストが実
  際に使ってサービスをする姿です。これにより、その商品は「ネイリスト御用達」というサインがと
  もるのです。

5.その業者は商品知識を深める手助けだけでなくその商品を売るための販促的手助けをしてくれるか?
  手に取れるようなパンフレット、アテンション、ポスターなど商品を売るために必要な販促物、そし
  て、そのプロダクトが雑誌などで宣伝されていたりすれば、その商品をお客様がサロンで見たときに
  「あ、あの商品」と思って、手に取りやすくなります。また、ディスプレイにどのように商品を並べ
  るかといったアドバイスも大切です。

<どれくらい投資するか?>
仕入をする際は、必ず少しずつ始めること。サロンのサイズにもよりますが、まずは数万円くらいから。大切なことは、仕入は後で追加することが可能であるということです。
そのとき一番ニーズがあるもの、例えば冬ならハンドローションやキューティクルオイルなど、またあなたのサロンの主流顧客のニーズに答えるもの(ティーンエイジャーなら安価で最新流行のネイルカラー、落ち着いた年齢層ならハンドケアに必要なものなど)から始めると良いでしょう。でも、心配しすぎないでください。お客様が何を望んでいるかわからないからといって、サロン小売から遠ざかる必要はありません。いろいろな商品を少しずつ仕入れて売っていって好みをつかむことが必要なのです。

<どのくらい在庫をもつか?>
あなたが小売している商品をリストにします。そして、仕入れた数、売れた数、サロンで使用した数をそこに記入します。これを、毎日続けて週の終わりに集計すれば、数ヶ月後にはどの商品がどれくらい再度オーダーすれば良いかわかるようになります。
この集計は、どの商品が売れ筋商品か理解する上でも重要です。再オーダーするときに、どれくらいの個数を発注すればよいかも自然と見えてきます。
目安としては、どの小売商品も残数が3個以下にならないように目を光らせていることが大切です。サロンで小売をする際の問題は、サロンに在庫を抱えるだけのスペースやお金がないことです。しかし、お客様は欲しい商品がいつも品切れしていれば、他の商品を他の場所で買ってしまいます。このように、お客様を逃がしてしまうことの減収は、在庫を抱えることより、サロンにとって大きな問題であると認識することが大切です。でも、沢山の在庫を持つのは怖いというのが本当の気持ちでしょう。
一体どうすればよいのでしょうか?
やはり、沢山の在庫を持たずに効率よく売れる商品を仕入れるためには、最初にいったリストを地道に作って、あなたのサロンにとっての効率的な仕入の仕方をなるべく早めに学ぶことが大切です。リストを作れば必ず見えてくるはずです。

サロンで小売を始めるには、今まで述べたようないろいろな調査と分析が必要になります。皆さんがこれらのことをきちんと踏まえた上で、小売する場所を決め、商品を決め、在庫の持ち方を決めればより良いスタートを切れるし、小売での成功もより近いものとなるでしょう。
しかし、どんなに準備や分析をしても始まりません。
一番大切なことは、失敗を恐れずに前進して、サロンでの小売を今すぐにでも始めることです。リスクをとる勇気を持ってスタートした人にだけ成功のチャンスはあるのです。。

それでも心配なあなたにはいいことを教えましょう。
在庫をかかえて失敗したら? バーゲンやセールです。
もともとバーゲンはそのために生み出された販売手法のひとつなのです。


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